子宮筋腫を開腹により全摘した話

子宮筋腫を開腹手術で全摘出するに至ったその過程を追っていきます

入院3日目~手術翌日

さて、硬膜外麻酔を止められ、魔の安楽スイッチは自主的に止め、押し寄せる痛みと対面しながらまんじりともせず迎えた朝です。

とうとうがんまできず看護師に相談すると、「では、痛み止めの点滴をしましょう」と。やだそれ、早く言ってよ~。

痛み止めの点滴は安楽スイッチほどの効果はないものの、激痛からは解放され、少し動きたい気分になったし、お腹もすいてきました。そういえばおとといの少ない夕食以降何も食べていないのだから、お腹が空いても当然なんですね。

でも、指示があるまでは起き上がることは許されません。仕方なくボケーっと待っていると、看護師が来て、少しだけベッドを起こしてくれました。それでめまいなどがなければさらに角度が上昇します。そして午前中にはベッドサイドに座るところまでいきました。案外、いけるものだとびっくり。帝王切開の時はもうちょっと大変だったけどな。

そして待ちに待ったお昼ご飯。ごはんこそ全粥だったけど、おかずなどはそのままでしたね。最初はおもゆをすするところからかな~と思っていたので、これはうれしかったです。

 

さて、午後はいよいよ歩きます。看護師二人がかりで両側を固め、ゆっくりと立ち上がります。「気分悪くありませんか?」「ふらつきませんか?」「足はしびれていませんか?」など、矢継ぎ早に聞かれるのですが、どれも大丈夫。だけど、横になっているときや座っているとき以上に腹の傷がギューッと痛みます。

点滴に導尿のカテーテル、各種センサーなど、いろいろ管がついているので歩きにくいですが、そんなこと問題にならないくらい腹に力が入らなくて、前かがみになり点滴の棒にしがみつくようにしてよろよろとトイレまで歩きます。トイレまでの10メートル足らずの距離が、2駅くらいあるように感じます。どうにかしてミッションクリアすると、看護師が嬉しそうに「歩けましたね! ではおしっこの管を外しましょう!」と言うので、内心「えっ! ってことは、この壮大な距離を、歩いていかねばならぬということか⁈」と動揺したのですが、これも早期復帰に向けての試練だと思えば仕方ないですね。

かくして、再びベッドに戻ってカテーテルを抜いてもらい、ついでにセンサーの管を抜き、最後の点滴が終わったところで点滴も抜かれ、残るは背中の硬膜外麻酔のチューブだけになりました。

手術の日の夜以降一切さわっていないこのチューブ、正直言って一番いらないこのチューブが最後まで私の体に残ることになったわけです。トイレに行くにも、チューブとチューブの先端についているほとんど減っていない麻酔のビン、そして魔のスイッチまでセットで持ち歩かなければなりません。ええい、めんどくさいな!

 

それでも点滴がなくなったのは楽でした。左手の甲に長い針を刺し、テープで固定されていたのですが、私が左利きなのもあって動かしてしまうので、針の周りに血が滲んできており、何度も「痛くありませんか?」と聞かれていたのです。痛くはなかったのですが、確かに痛そうに見えていたので、なくなってほっとしました。

 

夕食も全粥でしたが、やはりおかずは普通に出ました。完食です。動いていないのに食べるものだけばっちり食べていたら太るんじゃないかしら、とちらと思いましたが、私にはまだ「便を出す」というミッションが残っているので、しっかり食べておかないといけません。このミッション、明日いっぱいまでにクリアできなければ浣腸の刑が待っています。怖いですね~、早くクリアしてしまいたい!

でも、ガスはお腹でごろごろいっているものの、便意には至らず。明日にはなんとかしたいところ。ちなみに、この腸の活動、案外痛いです。そういえば盲腸の時も、腸が動き出したら傷の痛みより痛かったな~。